2021年9月29日水曜日
アゲハチョウ
A swallowtail butterfly
秋のお彼岸も明け、季節は秋へと移り、朝晩涼しくなりました。
今回は英語科のTT教員が担当します。
昨年の夏に6年間、肺の難病を患っていた温厚な父が、突然帰らぬ人となりました。父は若い頃から山好きで、
友人や職場の人たちとよく山歩きをしていたそうです。
父が独身時代に撮った写真の中に、山の写真が数多く残っていました。
私が幼い頃、家族でよく那須や日光、尾瀬などの山歩きを楽しみました。山好きな父の子どもの私もやはり山好きで、
最近までは山ガール?!だったのですが、コロナ禍、父の死により山離れを1年以上しています。
父の死から11か月経った頃、母が突然私にこう言いました。
「昔、お父さんとよく行った筑波山に行ってみたい」と。父が亡くなる2カ月前に、母の運転で父と一緒にドライブに出掛けたそうです。
私は県外に出るのにためらいはありましたが、ずっと気落ちしている母の気分転換になると思い、梅雨明けしたばかりの夏空の下、出掛けました。
筑波山は日本百名山の中で最も標高が低い山で、男体山(871m)と女体山(877m)2つの山からできており、
ケーブルカーやロープーウェイも利用できるので、軽装でも登りやすい山として人気です。母と私はロープーウェイを利用して女体山を目指しました。
やはり、コロナの影響で、登山客、観光客はまばらでした。ロープーウェイ乗り場や
お土産売り場などで、コロナ対策が万全にされていたので安心して歩くことができました。
山の空気は澄んでいて、夏とは思えないほど涼しい風が心地良く、
眼下には霞ケ浦が太陽の光を反射してキラキラと水面を輝かせ、鳥たちのさえずりに心癒され、山のエネルギーを感じながら
森林セラピーを楽しみ歩くことができました。
頂上では眺望を思い存分眺め、思い思いの写真を撮りました。
短い時間でしたが、久し振りに母と二人で楽しく、おしゃべりしながら山歩きを楽しめて、リフレッシュできました。
その夜、自宅で写真を見ていたところ、山頂で撮った1枚の写真の中で、私のすぐ隣にアゲハチョウが写り込んでいたのを見つけました。
それを見た瞬間、そのアゲハチョウは私の父なのではないか?と、なぜか思いました。標高877mの高さをアゲハチョウは飛べるのかと、疑問に思ったからです。
調べてみると、ふつうのアゲハチョウは高さ数十メートルしか飛べないそうなのですが、たった1種類だけ4000mの高さを飛び、
移動距離が一日で100kmも飛べるチョウがいたのです。それはオオカバマダラでした。
調べているうちにアゲハチョウは縁起の良い、スピリチュアルな生き物の一つであり、色々な意味があることが分かりました。
そのうちのいくつかをご紹介します。
●運気上昇、吉兆を表す幸運のシンボル
●天界と人を繋ぐシンボル
●「揚羽」と書いて「運が良い方向に向く」ことを知らせる生き物
●変化と復活のシンボル 等々
私が特に気になったのが、「天界と人を繋ぐ」でした。亡き人があの世からメッセージを送りたい場合に、アゲハチョウになり、
何らかのメッセージを伝えようしてこの世に現れるそうなのです。
きっと父は蝶になり、私たちの様子を見に、筑波山までひょっこり飛んで来たにちがいありません。その後も何度か、
同じような柄の蝶が私の周りをひらひら飛んできました。そして、父が私の夢に出てきてこう言いました。「ナミ子、今までありがとう」と。
これが、亡き父が私を通して、
母に伝えてほしいメッセージだったという事に気づいたのです。
同じような不思議な体験をされたこと、皆さんもありますか?
昔から言い伝えられている日本や外国における迷信には先人の知恵、生活習慣や作法の教え、人生の教訓などの意味が込められています。
世界と日本の迷信に興味を持たれた方は調べてみてはいかがでしょうか。
次回は、第一学年特別支援サポーターの先生がお届けします。
どうぞお楽しみに。