「もし、人生やり直しができるとしたら…」
令和3年2月18日早朝、弟から電話があった。
「お父さんがもうだめかもしれない。間に合わないかもしれないけど来て…」
私は急いで病院に向かった。
間に合わないかも…でも間に合ってほしい。
そんな思いで車を走らせた。
遠方の病院だったので車で1時間30分。
着いたときには、まだ、その手は温かいのに心臓は止まっていた。
約3週間前に、危篤状態で病院に運ばれたが奇跡的に持ち直し、
集中治療室から一般病棟に移り、リハビリが始まった次の日の朝、容体は急変した。
突然の父の死だった。
死亡確認後、いろいろな処置や手続きがあってしばらくは病院にいた。
その間に弟から、こんな話があった。
「もし、人生やり直しができるとしたら、いつに戻りたい?」
と生前、父に質問したとのこと。
「戻らなくていい。戻ったとしてもきっと同じことを同じようにやるだろうから。」
と父は答えたそうだ。
それを聞いたとき、父らしいな…と思った。
歌や読書が好きだった父。
山歩きが好きで、私や弟が幼い頃、父は山菜採りやサワガニ取りに連れて行ってくれた。
スポーツが好きで、ソフトボール、ゲートボール、グランドゴルフなどを楽しんだ。
そこには多くの友人がいた。
旅行が好きな母と共に、いろいろな場所に出かけた。
その時、撮った写真にはたくさんの笑顔があった。
そんな父だったから、振り返った時、自分の人生に悔いはない。
「戻らなくていい。」という答えに、つながったのだろう。
「私もそう思えるような生き方をしたい。」と思う。
3月に入り、卒業式や終業式まで残りわずかとなりました。
1日1日を大切に過ごしていきましょう。
サポートクラス2組担任より