2020年6月25日木曜日

令和日本昔話~ 今も昔もかわりなく ~


 今回は初任者指導教員がお送りいたします。 
     
     題して

    令和日本昔話 ~ 今も昔もかわりなく ~

 昔、あるところに、「ケンカ村」と「ヘイワ村」がありました。
「ケンカ村」では人々はいつも機嫌が悪く、プンプンした毎日を過ごし、常にケンカが絶えませんでした。
 食事のようすを見てみると、人々は円卓(丸いテーブル)を囲んで食事をしています。お箸の長さが1メートルもあります。
  人々はその長いお箸で食べ物をつかんで口に運ぶので、隣りの人とお箸やひじがガンガンぶつかって、食べ物がポロポロと落ちてしまい、なかなか食べることができません。お腹がすいているので怒りっぽくなっており、すぐにあちこちでケンカが始まってしまいます。
 一方、「ヘイワ村」ではどうかというと・・・。
  やはり、円卓で1メートルの長いお箸を使って食事をしているのですが、実に楽しそうに食事をしています。
  人々は長いお箸でつかんだ食べ物を、自分の口に持ってこようとせずに、周りの人の口にどんどん運んであげています。いつかは自分にも食べ物がまわってくるので、人々は「おいしい、ありがとう。おいしい、ありがとう。」と言いながら、和気藹藹(わきあいあい)と食事をしています。

  さて現在、令和2年。新型コロナウイルス感染症対策のため『新しい生活様式』が求められている今、「ケンカ村」と「ヘイワ村」のようすはどうでしょうか。
 「ヘイワ村」では、食べ物の取り分け方をより衛生的に工夫したり、お箸を何度も消毒したり、ソーシャルディスタンスを上手にとりながら、同じように楽しい食事を続けています。あまり『密』になってしまいそうな時は一時的に食事の仕方を変えたりしますが、食事の時の気持ちは日常の他の行動であらわしたりしています。   「ケンカ村」では、お箸をどんなに消毒しても、どうにもなりませんでした。
『新しい生活様式』が加わっても、「ヘイワ村」は「ヘイワ村」、「ケンカ村」は「ケンカ村」でした。 
『新しい生活様式』。多少慣れないことが増えても、大切なものは“心”ですよね。
 これからも、いつものように、やさしい心を持ち続けていきましょう。

                  次回の絆プロジェクトは、ALTの先生です。お楽しみに!