2020年5月12日火曜日

絆プロジェクト
    生徒の皆さん。休校中は、どう過ごしていますか。ゲーム?動画?
 私は今みんなが健康に過ごしているかが心配です。その中でも特に心が。
 そこで、健康な心にとてもよいと思う動画を紹介します。それはソチオリンピックでの女子フィギュアスケート浅田真央さんのフリー種目の演技です。
 スポーツはやるのも見るのもとても健康に良いものです。よく聞くセリフで「スポーツは苦手だ。」というものがあります。それはプレーすることを前提にしているからではないでしょうか。見てみませんか。一流プレーヤーが行うパフォーマンスは芸術的ですよ。
 特におすすめしたいのが、選手の心の状態を考えながら見ることです。この一球、この一打、この技、成功する凄さや失敗した時の理由がわかり、「なんだ俺と同じじゃん。」とか「どうしてここでこれができるんだ!」なんて気づいたり、凄さに鳥肌が立ったりします。
    選手が同じ人間であること、運に左右されること、ここまでの道のりなどを理解できるとより楽しめます。そして元気がもらえます。
 話は戻って、なぜ浅田真央さんのフリーでの演技をおすすめするかというと

 1.このオリンピックに子どもの時から続けてきた競技人生のすべてをかけてい
  た。
 (ちなみに、私はこれまでの大会である選手への点数が高すぎる。ころんだ写真を
 大きく出して「また失敗した。」など、がんばりを応援しないテレビ局や新聞、S
 NSへ書き込む人たちへ怒っていたのを覚えています。)

 2.前日のショートプログラムで失敗し、メダルの可能性はなくなった。

 3.絶望の夜を過ごした。
 (ちなみに、私はオリンピックの厳しさを再認識して、泣きました。)

 4.演技をする直前の表情がすごくよい。
 (ちなみに、私はどうしてこんな表情ができるのかと驚いた。)

 5.堂々と演技した。
 (ちなみに、私はジャンプで着地するたびに叫び、うるさいと家族に怒られた。
 そしてとちゅうから泣きながら見た。・・・家族も泣いていた。)

 6.演技が世界中を感動させた。中継をした各国のテレビ解説者も感動していた。
 (ちなみに、私はふとんの中で泣いた。)

 では、各国の中継の様子を紹介します。(出典:SPAIA)

 アメリカ

 演技が始まった時点で覚悟決めた浅田真央さんの表情を見て、「ショートプログラムで心がバラバラになるほど折れたのに、リスクをかえりみずにこれからトリプルアクセルを飛ぼうとしている。」とそのメンタルに賛辞を送ります。フィニッシュの瞬間はしばし絶句。そして視聴者にこう語りかけます。「テレビの前のみなさん、今夜、氷上の主人公は昨夜1位のキム・ヨナから、16位の浅田真央に変わりました。」「完全にメダル争いから脱落したと分かっていたとしても、今ごらんいただいた演技こそが、目に焼き付けるべき彼女のすべてです。」と絶賛しました。

 ロシア

 浅田真央さんのパーソナルコーチを務めたタラソワさんが解説者でした。
終盤のステップにうつる場面では、「さあ、いきなさい。」教え子の背中を押すような言葉を残します。そして立ち上がってしまうほどでした。終了後には、浅田真央さんのことを「すばらしいスケーター。」だと絶賛しつつ、「本当にありがとう。」とコメントしました。

  中国


  放送は中国中央テレビ。演技中はまったく実況コメントが無く、固唾をのみこんで見守るように終始無言でした。演技終了後の浅田真央さんの涙を見て「彼女のこのがんばりを目の当たりにして、私たちも泣いています。」とコメント。ショートプログラムで地獄を見ながら、一夜で再び難易度の高いジャンプに挑み続けた彼女を「とても険しく孤独だったでしょう。」とねぎらいつつ、「でも、神様はその勤勉さとねばり強さを裏切らない。」と絶賛しました。


  イタリア

  演技が終わるやいなや「8つの3回転(アクセルを含む)に挑戦し、全部成功させた。これこそ彼女が披露したかった試合内容。鳥肌が立つよ。」と絶賛。浅田真央さんを「本物の女王。」と形容して、「最後の1秒まで、ラスト1つの音符まで戦い抜いた。」とコメントしました。この演技プログラムは「並外れている」ものでしたが、「クオリティーの高い技術も含め、このアスリート精神は女子の世界では珍しいことなんだ。」と最大級の敬意を抱くコメントでしめくくりました。

 選手も人間です。普通に生活しています。学校生活や仕事をしています。勉強に悩み、進学・就職に悩み、レギュラー争いに悩み、けがに悩み、失敗する恐怖に悩み、緊張で眠れない夜もしょっちゅうあります。それでも大会で活躍し、いい演技、いいプレーをする選手達を見てみませんか。


  ただ「すごい」ではなく
  もっと深い、もっと広い「すごい」を。

そして、元気と感動をもらいませんか。